GARY MOORE LIVE IN ABERDEEN
 

2001年4月25日。
まだ肌寒いアバディーンの午後7時半。

ユニオンストリートに面するミュージック・ホールが一望できるバーガーキングで腹ごしらえを終え、ミュージック・ホール正面玄関口からくの字状に曲がったキューに加わった。
ゲリー・ムーアのコンサートである。
年齢層は30代40代の圧倒的な男のコンサートだ。
間違ってもヘソを丸出しにしたキャッピーな女の子達の集まるたぐいのコンサートではない。
ゲリー・ムーアはアイルランドはベルファーストの出身で、若い頃からその天才的なギターセンスと超人的な早弾きで多くのギターボーイズ達を魅了してきた。
天才ギターリストと言えば、ジミヘンを筆頭頭に、リッチーブラックモア、ジミーペイジ、エリッククラプトンとお好みでいろいろ挙げられるが、このゲリー・ムーアはそれほどの超大物有名人ではないにしろ、そのギターとパワフルなステージはシンリジー時代から定評がある。

hirokoがゲリーに惚れたのは約15年近くも前のことだ。
ゲリーの作り出す曲は圧倒的にブルース系が多いが、この時期彼はヘビメタ系統に走っていた。
キーンキーンと泣き喚くギター。
「ウィッシング・ウェル」とか「The End Of The World」とかの、これがhirokoの大好きなゲリー・ムーアだった。
ゲリー・ファンにはこのROCK系かブルース系かで分かれている。
この4月で49歳になった彼。
この年でヘビメタは辛いだろうし、それについ最近ブルース系のアルバムを出しているので、セットリストはブルースとしっとり系で行くのだろうと予想は立てていた。

ミュージックホールに入って行く。
700人程収容の今時にしてはこじんまりとしたコンサート会場ではあるが、ここにかつてのエリッククラプトンやレッドツェッペリンが来たのか?と思うと何だが身震いを感じてしまう。
何度も書いたことがあると思うが、こちらでのコンサートはStandingチケットが主流である。
つまりコンサート中ずっと立ちっぱなしであるが、どんどん前に詰め寄っていけるし、好きなところで見ることが出来る。
SittingはそのStandingのスペースを取り囲むように席が配置されているのが常である。
sittingシートは全体が見渡せて勿論疲れはしないが、ステージからはかなり遠くなる。
臨場感、一体感という意味では断然にStandingチケットの方が盛り上がる。

さて、私達は中のPUBで飲むことを諦め会場へ進んだ。
おお!まだまだ最前列に隙があるぞ!ってなもんでずんずん進んで行き、ステージに手が届きそうな最前列に陣取っていた少年を連れたお父さんのすぐ後ろにくっついた。
hirokoの場合日本人の女としては或る程度背が高い方ではあるが、こうした西洋人に混じってのスタンディング・コンサート
ではなかなかステージを捕らえることが出来ず、いつも欲求不満に陥ってしまう。
以前「エアロスミス」のコンサートの時にはかなり前まで詰め寄ったが、コンサート開始直後の観客のすんげぇプッシュとジャンピングに一時は殺される!と思ったほどだ。
ゲリー・ムーアも多分15年前なら、多分こんな場所に陣取っていたら、身に危険が及ぶだろうが、ブルース系となればそれほどクレイジーなこともなかろうと、幸運にも前は少年。
今迄人の頭しか見えなかった視界のコンサートだったが、今回はスコーンと見渡すことが出来る。
私達の隣にははるばるアメリカはボストンから追っかけてきたという凄い奴がいて、グラスゴーでのコンサートが最高だったという。
そりゃぁそうだ。
どんな外タレバンドもコンサートをやるならグラスゴーと口を揃えるぐらい、グラスゴーの観客はのりがいい。
そんな中に同じくアメリカはテネシーから追っかけてきたという男性も加わった。
こんなアバディーンぐんだりまで追いかけて来るとはさすがというかご苦労様ですというか。

チケットには前座バンドはなしとの記載だったが、前座がサポートするという。
COLIN HODGEKINSON、彼はかつてのホワイト・スネイクそしてBACK DOORのベーシストである。
そのベーシストの彼がベースでブルースの弾き語り。
「おいちゃん?ホンマにそれベースやのん?」と疑いたくなるような指裁きと早弾きに圧倒された。
前座の彼が退き、ホールが真っ暗になる。

午後9時10分前、ゲリー・ムーアがステージに現れた。
ほっぺたと首周りが太っている。
だけどギターを弾き始めると、やっぱりゲリー・ムーアだった。
わんさかギターリストがこの世にはいるが、結構ヘビメタやロック系のギター野郎は「顔」でギターを弾く(顔と言っても表情でだよ)人が多いのだが、彼は全くエキストリームである。
高音にさしかかるたんびに「もう駄目!駄目なのよォー!」ってな痛そうな顔をする。
ああ、やっぱり顔で弾くのは変ってないなぁ。


ハイテンポなブルース、しっとり系といろいろ趣向を変えながら最後までROCKではなかったが、やっぱり彼は凄いギターリストだ。
飽きる音ではないからだ。
迫力はROCK時代からひけをとっていない。
49歳になってもあのギターリフと迫力は健在だった。
 
 
 
 

****** 追記 *******

いつもの隠し録音に失敗した。
バッテリーが途中で切れて、57分で動かなくなってしまった。
物凄く残念ではあるが、この57分だけでも充分楽しんでいる。今度からはバッテリーはおNEWをセッティングし忘れないようにせねば・・・・
・・・んな訳なので、セッティングリストはわからない。