HYDE PARK CALLING FES 観戦記
その1


7月1日

早朝5時にTAXでエジンバラ空港。
Easy Jetの始発便でいざロンドンへ・・・・んがしかしやっぱり・・Easy Jetだ。
Delayの掲示板にどっぷりと大きなため息。
7時40分初の便が10時10分になっている。
これって・・・こんなことが前日に判っていれば、もっとのんびり眠っていられて、何も高いTAXI代金も払わずに済んだわけだぁー!のやろー!
早くロンドン入りしてホテルでお昼ねをかまそうと言う計画もこれでおじゃんである。
それよかほんまに10時10分に離陸できるんかいなん?と不安がよぎる。
ハイドパークのゲートOPENは2時である。
じりじりと出発を待つ。
ようやく10時30分、エジンバラ空港を飛び立った。
ルートンエアポートに到着、すぐさまGreen lineのバスに乗り込んだ。運転手が一人一人に確認・・・
「ロンドンは今日、クレイジーなんだ・・・普通なら40分そこそこなんだけど、フットボールの試合があるだろ・・・ウィンブルドンだろ・・・ハイドパークフェスだろ・・・おまけにゲイの大行進があるんで、市内は大混雑極まりないから、時間は保障できないよ!いいかい?」ときたもんだ。
もうここまで出足で遅れているんだからしゃぁーないやん。我慢我慢!それこそとんでもないことになればどこかでおろしてもらって列車に乗り込むとか方法はあるだろう。んが・・・予想に反して市内に入り込むまでは結構すんなりのペースだった。
セントジェームスウッド(ここはビートルズのアビーロードの横断歩道やスタジオがあるところで有名)を越したあたりで人の群れが目立つようになってきた。
次の停車場ベイカーストリートで降りて地下鉄に乗るのが無難だとバスを降りた。
もわわぁーんとしたスコットランドでは到底体験できないような湿気を存分に含んだ熱波が体中を包み込む。
真っ白いクリス君の肌がじりじりと真っ赤に焼け焦げていきそう。
地下鉄は大混雑を極めていた。
こんなにクソ暑いのに未だに冷房がないなんて・・・なんという後進国なんだろう???
hirokoもその昔は都会人だった。大阪の地下鉄のラッシュにもまれての出勤をしていた時代もあったわけだ。
年月というもlのは恐ろしい。もうこんなラッシュの地下鉄に毎日なんぞ、想像も及ばない。
我々のお宿はノッティングヒル。
ハイドパークがちょうど切れた北西部にあたる。
炎天下のなかを歩き回ってホテルへとチェックイン。
ベッドへとなだれ込んで、ここは一寝入りしたいところだが、時計はもう1時を回っている。
デジカメ付き双眼鏡、デジカメ、エディーさんを従えて、半パン、Tシャツといういでたちでいざ!出陣だ。
再びもわわわわぁーんの地下鉄に乗り込んでハイドパーク・コーナーへ・
ハイドパーク・・・ロンドンにきてもこんなどでかい公園を散歩しようなどとは思ったこともない。
ただ観光客だったときにはハードロック・カフェへ行ったことがある。
世界中に散らばっているハードロック・カフェもこのハイドパークが第一号店の老舗である。(ここのトイレに落書きしてきたのだが・・・まだ残っているのかどうか?)
昨年のライヴ8が開催された野外ステージである。
もわわんとした地下鉄から外へ出ても、このもわわぁーんは変わらない。

人でごった返している。
人の流れに沿って、ゲートへと足を進めていく。
チケットを提示して、バックの検査・・・検査といえどもカメラ没収などというヤボはない。
中に入れば使い捨てのカメラが売っているくらいなんだから・・・・
まずはゲートをくぐると仮設遊園地が設置されていて、まぁ炎天下の中元気な若者たちがキャーキャーと悲鳴をあげながら絶叫マシンで遊んでいる。遥か前方中央にはメインステージ、そしてそれを囲むように両サイドに飲食テントがおいでおいでと誘っている。
勿論今回のHydepark Callin Fesのマーチャンダイズの店舗も大きく設置されており、左手後方には今日の4時にキックオフされる「イングランドVSポルトガル戦」を映し出す巨大スクリーンが設置されている。
こんなどでかい野外のライヴは考えてみると初めてのことである。
若い頃にこんなイベントがあったなら、きっと準備万端整えて、いろいろ出向いていったはずであるが・・・そんな機会には恵まれなかった。
しかしながらこんな炎天下、日射病になるぞー。
いい場所を確保したければかならず何人かのグループで、ビーチパラソルにドでかいピクニックシートでクラーBOXなんぞを常備するなりしない限り、2時始まりから終わりが10半という長時間、とてもではないがもつわけがない。
何しろ全く影がないのである。殆どの人々はステージからはかなり遠ざかる両サイドに見つけた影へ影へと避難している。
オーディエンスは老若男女実に幅が広いが、やっぱトリのRoger Watersが最大のお目当てとあって、50代のどっぷりと貫禄の良いおじさんたちがやけに目立つ。しかし若者とは違ってこんな炎天下の中、30年前40年前とはわけが違う。おなかがぶるんぶるんにたるみきって、それでも恥ずかしげもなく上半身裸で突き出た腹をぶるんぶるんと揺らしている。エーゲ海や地中海のビーチHolidayスタイルだ。
クリスを含める白人の殆どがもうまっかっかの茹蛸状態。
腹が減っては戦は出来ぬ。お腹ぺこぺこだったので、まずは腹ごしらえだ。
まぁいろんな種類の出店が並んでいるが、Chineseを見つけたhirokoは迷わずFried Noodlesで£5.00也。やっぱ高いなぁ・・・
ジュース・コーラーなどのペットボトルの飲み物が£2.00。勿論PUB仮設PUBなんかもあってビールやワインが飛ぶように売れていた。
今からビールなんか流し込んでいたら、肝心の時にはバテて眠りこけてしまいそうなので、誘惑に背を向けた。
喉がからからに渇く。いくら水分を補ってもカラカラだ。
一通り会場内を歩き回り、木陰を見つけて裸足になってゴロリンと横になる。
「あたしゃ、もうラスト前のTEXASとRogerしか行かないからね、ほかに見たいものがあったら行ってらっしゃいな、ここで待ってるわぁ・・・」とクリス君に宣言。
いろいろ他のバンドも見たいとは思っていたが、寝不足の上にこうカンカン照りのもわわぁーんとした中ではとれもではないが、Rogerの現れる7時半まで、もたない。
ここはもう諦めが肝心だ。
イングランドの試合は4時にキック・オフである。
この会場に今一体何万の人間が入り込んでいるのかは知らないが、この4分の1あたりはイングランドVSポルトガルの1戦を見るために左手後方に民族大移動しているはずである。
場所の確保はまさにその時だ。試合の終了と同時にお店やトイレは長い列を作るだろうから、早めの夕食もまさにこの時だ。
ちょうどラスト前のTEXASが始まる直前に全てを終えて、じりじりと詰め寄る。
二人で考えあぐねた計画だった。
「スザンヌ・ベガだけは見たいから行ってくるよ」とクリス君はまっかな顔をしながらひょろひょろと出向いていったのだが、ものの20分ほどでヨレヨレになって戻ってきた。
「よかったよ彼女・・・だけど暑すぎてもうどーでもよくなった・・・」とさすがの音楽フリークのクリス君でさえも暑さに根をあげていた。
ロンドンっ子はその点こういう夏はなれているのだろう・・だが湿気のないすがすがしい夏しか経験のない二人にはサウナ風呂だ。
寝転がって体を休める。
ありがたいことにはここには蚊がいない。
このUKにきて一番ありがたいなと思うところである。
イングランドの試合が始まると、やいのやいのの歓声が遠くの方で聞こえている。
ハーフタイムでまだ0−0みたい。
セカンドハーフが始まった頃、がらがらのトイレに行き、がらがらのお店でサンドイッチやジュースを買い込んでいざ、ステージへ・・・
前から15列目あたりにまで詰め寄る、真ん中でGoodな場所だ。さぁ、もうこれからはお座りできない状態になる。

TEXASが登場した。
おおお!何か感動やなぁ。
前方でスコットランドの旗がひらめいている。
黒でまとめたシャリーン、決まってるなぁ・・・
スコットランドはグラスゴー出身のバンドである。
何年前になるやろか???5−6年前になるかな?「Inner Smile」を聴いて一時期虜になった。
黒人音楽の影響を受けながらもPOP感覚もあるスコットランドでFinestなバンドの1つである。
しかしだ・・・ちょうどイングランドの試合が延長に入り、とうとうペナルティーってことになったようだ。
聞きたくなくても耳に入ってくる。
オーディエンスの大半は場所を確保しながらも顔をステージではなく後方のスクリーンをふりかえったり双眼鏡で眺めたり前に後に集中できない様子である。
けしからん!
この雰囲気は十分ステージで演奏しているシャリーンにも伝わっているみたいだ。
彼女はスコティッシュ・・・お構いなしである。
演奏中にもペナルティーが決まったらどひゃーぁっと歓声が沸く。けしからん。
ところが・・・誰かがペナルティーを外したらしく、観客の中から靴が彼女の顔をめがけて投げとんだ。
間一髪、彼女の顔を横切った形にはなったが、突如として彼女は怒った!!
「この楽しいライブの最中に靴を投げ入れるFキンばか者がいるのよ!出てきなさい!いらっしゃい!ここに出てきなさい!Fきん馬鹿野郎!」オーディエンスから大きな拍手が沸き起こる。当たり前だ、全く質が悪い!
こんな彼女の物怖じしないタフな態度にhirokoはいたく感動を覚える。
好きになったなぁ・・・これから応援しよう。
どうやら、イングランドが負けたようだ。
赤いイングランドのフットボールシャツを着込んだファンたちの肩が大きく下がり、大きなため息がそこいらじゅうにこだました。
クリス君とhirokoは思わず、「いぇーい!」と両手を挙げてガッツポーズといきたいところではあったが、ここはスコットランドではない。
何万というイングリッシュの中にいるのである。
そんなことをしようものなら、殺されかねない。
ここは大きな喜びをぐぐぐと堪えて、二人でうつむきながら「くっくっくー」・・・・ニタニタ笑いが止まらない。
ステージでは大好きな曲 Inner Smile。
hiroko。も思わず疲れを忘れて踊ってしまった。


TEXASがステージを去り、セッティング。
フットボールを観戦していた人々が移動を始め、後方からぐんぐんと前方に詰め寄ってくる。
とうとうRogerの出番である。
セッティングの時には両サイドのスクリーンにMTVのクリップやBGMが大音響で流れている。
ストーンズなんかが流れていて、次にNeil Youngのシナモン・ガール。
hirokoはやけにはしゃいでしまった。あああ・・・やっぱNeilはええなぁ。これからNeilが始まるのやったらええのになぁ・・・Rogerには申し訳ないがふとそんな気分になる。
シナモン・ガールの後にはアフター・ザ・ゴールド・ラッシュ、オハイオ、ダメーッジ・ダン、サザン・マン・・・????一体何なんだぁ?
Neil Youngのオンパレードではないかいな!
実に妙な気分である。
今までいろんアーティストの曲がランダムで流れてきいたのに、ここにきて一気にNeilのオンパレードときたもんだ。
hirokoちゃんに対する出血大サービスじゃんけ!ああああ・・・Neilが見たいなぁ・・・・
どんどん人が詰め寄ってくる。
もう足の踏み場もない。このクソ暑いのに、どんどん人と人の間隔がせばまってきた。
さぁ、もうそろそろだ。


予定時刻より約20分遅れてようやくRoger Watersが登場した。
ぎゃぁーーーーー!の歓声がとどろく。
おおおおお!やっぱ、ダンディーじゃん!黒のシャツにスーツがピッタンコ決まっている
若い頃はそうでもlなかったが、リチャード・ギアにほんまに似ている。
はぁ・・・この人が神様なのか・・・なんか呆然となる。
ピンク・フロイドのアルバムを始めて耳にしたのは中学1年の終わりあたりだったと思う。
ビートルズを卒業してお次は何を?で・・・当時流行っていたプログレッシブROCKへの門をくぐった。
ピンク・フロイド、YES、ELPという御三家が幅を利かしていた。
hirokoが買って来たアルバムはYESの「Close To the Edge」(危機)だった。
友達がFragile(こわれもの)を持っていたので交換しながらビートルズの世界から一歩大人になったような気分になっていた。
その後YESの初期のアルバムからすべてを集め、そおして今度はELPへと「展覧会の絵」にはまり込んでイケメン3人のELPにどっぷりと浸かってしまった。
当時はいろんなアルバムを聞きたくてもまだまだおこづいかいがおっつかない。
そんなときに友達のお兄さんがとぉーっても便利だった。
3−5歳上の友達のお兄さんたちはそれはそれはいろんなLPを誇らしげに所持していたのだ。
そんなお兄さんたちから次々とLPを借りてはカセットに録音していた。
そしてある日、「これを聞かないと駄目だよ」と手渡されたのがピンク・フロイドの「Darkside Of the Moon」(狂気)だった。
当時、ミュージック・マガジンとかミュージック・ライフだとかで何度もピンク・フロイドのアルバム・カバーは目にしていたがとうとう手に入れたという感じだった。
「ヘッド・ホンでボリュームをサイコーに高くして聞かなあかんでぇー」なぁーんてアドバイスまで受けて・・・・
「Time」の始まりの突然の爆音に飛び上がる。
「Money」この曲が当時のhirokoの拙い音楽経験では印象的だった程度で終わってしまった。
何しろ当時のイギリスのことやサッチャー政権のこと、経済、全くといって無知だった。
ピンク・フロイドの歌詞を理解するには幼すぎた。
その後はLepやPurple、Who、Freeなど比較的分かりやすく乗りやすいハードROCKへと移り、人並みにウエスト・コースとの道へいざ、興味はアメリカへ曲がっていった。
サーファーブームとウエストコーストサウンドの時代が終わり、サザンROCKやブラック、ソウル、カントリー、80年代の中盤からはhirokoも音楽面では氷河期に突入した。
卒業、就職、結婚・・・・人生で一番忙しい時代である。
そして30で再び音楽を聴き始め、再びこの「Darkside Of The Moon」を聞くことになった。
政治や経済に疎い中学校時代の頃には理解し得なかった歌詞が年月を経て、なぁーるほどと理解できるようになった。晩生なんだなぁ・・・
何せUSチャートに570週もの長きにわたってチャート入りした多分もうこんな記録を打ち破るアルバムなんぞは出てこないだろう。
そんなモンスター・アルバムである。
ビートルズの最優秀アルバムが「サージェントペッパーズ」ならばピンクフロイドはこの「Darkside Of The  Moon」というかプログレの最高峰と言われてはいるが、hirokoは少々ヘソが曲がっているようで、ビートルズならば「ラバー・ソウル」でピンクフロイドは「The Wall」をピックアップしてしまう。
アーティストと観客の間にある壁、対人関係に存在する壁、世の中には自分を取り巻くなかに多くの壁が存在する。
壁を取り壊してもまたどこかに別の壁が出来上がっている。
そしてそこに深く沈み込むように存在する孤独。
人間は結局孤独とどう向き合うか?死ぬまで孤独との戦いである。
30歳になって離婚してから陥った深い孤独、周りに壁を張り巡らせ、自分を痛めつけていた時代があった。
この「Wall」というアルバムは決して暖かいものではない。
Roger Watersは詩人と言われているが、同じ社会批判の歌詞でも、Bob DylanやNeil Young、Jackson BrowneなどというPoet的な温かみのある詩人というタイプではない。
しいて言えば新聞のコラム的な事実を述べ上げる詩人であるように思う。しかるにその歌詞は冷たく突き刺さる。
そう、この時代にピンク・フロイドをよく聞いていた。

昨年のライブ8でまさに奇跡のピンク・フロイドの復活劇に世界中のピンクファンはもとより世界中の音楽ファンが度肝を抜かれたことだろう。
hirokoとクリスもこのライヴに参加したかったが、チケットはそうたやすくゲットできるシロモノではなく、TVで一部始終を見守っていた。
再結成でのステージではまさにド貫禄の一こまだった。
そしてDギルモアがアルバム「On an Island」をリリースさせ、ソロツアーを発表し、連動するかのようにBigを求め続けるRoger Watersが「Darkside of the Moon」を全曲披露するという巨大なサマーFES参加を発表した。
あのねぇ・・・どーして一緒にやってくんないのかなぁ・・・

さて、ステージではそのWallからオープニングはIn theFleshで始まった。
観客は大きな声を上げて歌い始める。
ステージにはまだドラマーのニックの姿は見かけられない。???ここは野外だよなぁ?
野外にしては凄くまとまりのいい素晴らしい音だ。
さすがのサウンド・エンジニアの腕に拍手である。
カナビス・マリファナ・タバコの煙と甘い匂いがもぉーくもくといたるところから・・・・
ああ・・・酔いそうだ。
体は横揺れにゆれる。
巨大なビーチボールやサッカーボールが飛んでくる。
ビーチボールなら良いがサッカーボール痛いぞぉー!
水の入ったペットボトルまでもが飛び交う。
危ない!全く危ない!いつ空から何が落ちてくるか分かんないから気が気ではない。
Motherへと入っていく。
生ギターに持ち替えたRoger、へぇ・・・
ステージの後に張り巡らされたスクリーンにはサイケな映像が続々に・・・これを見ているだけでも十分価値がある。
最近は小さな会場でのんびり椅子に座ってのライヴが多かったので、長時間の立ち見は腰と足にくる。おまけにガイジンだらけの立ち見ライヴではいくら女性では背の高いほうのhirokoであっても、なかなかステージを捕らえられないのだが、左右の巨大スクリーンにしっかりと映し出してくれているので助かる。
それでも首は疲れる。
小さなライヴ志向ではあったが、こういうマジでプロフェッショナルなレベルの高いライヴはやっぱり違うなぁ。
ここに・・・今この場所に居てるだけで凄く価値のあるように思えてくる。
やっぱり完璧を求めるのなら家でレコードを聞いていればいい。
しかしそのときのミュージシャンの息吹やエネルギーといったものはライヴでないと伝わらない。
それがライヴの醍醐味である。
第一部のセットは新旧織り交ぜての素晴らしいセットリスト。
4曲目は「I wish you were here」からShine on you crazy Diamond・・まだ青い空を扇ぎながら聞くギターのフレーズが気持ち良い。
5曲目のHave a Cigarでは思わず、hirokoさん、横ノリの踊り、このテのリズムは大好きだ。
アルコールもドラッグもやっていないのに、ここまで酔えるか?
まだまだhirokoおばちゃん、イケルで。
Rogerのソロは一切知らなかったのだが、10曲目のLeaving Beirutでは曲の説明を施してくれた。
若い頃にRopger自身が中東を一人旅してすごく手厚いフレンドリーな人々との遭遇にいたく感動して、そのときのことを思い出して作ったという。
バックステージのスクリーンにはRogerを主人公にしたモノクロのアニメが曲にあわせて写される。
第一部のラストは古いアルバムの「アニマルズ」から「めぇぇぇぇーーーー。」で、Sheep。

約15分あたりのインターバルの後、第二部の始まりは今夜のハイライトでもある「Darkside of the Moon」
ステージに現れたRogerは「古くからのともだちぃだNickメイソン!」とドラマーのNickを紹介する。
歓声がひときわ高くあがる。

敷居の高いアルバムではあったが、今こうして何十年経って聞いてみても全く古さを感じさせない。
スクリーンに映し出された巨大なお月様。
陰と陽、黒と白・・・このアルバムはお月様の暗部をテーマに、社会の暗部、政治の暗部、
人間の暗部をえぐるように深く掘り下げて追求した組曲だ。
やっぱ、伝説アルバムだなぁ・・・としみじみ思う。

Timeに入るとお月様から時計に早変わり。

The Great gig In the Sky、おおあの鳥肌シャウトだぁ・・・・
これは何度聞いても鳥肌が立つ。
んが・・・観客のおじちゃんたちも一緒に歌いだして声がひっくり返る・・・・やめてぇ〜!
ついていけないんだからさぁ・・・お願い!歌わないでぇ〜!である。
深く深く海底に沈みこんで行きそうな・・・・
でもこの曲のイメージって2通りあるそうで、空へ空へ空へ宇宙へと舞い上がって爆発ーーーーっって人もいるし、hirokoのように海底へ海底へって沈み込む人もいるんだって・・・まぁどっちにしろこの曲も名曲だ。
今夜の黒人姉ちゃんの声も強烈だった。

レジスターのガッシャーンチャリィーン・・・でましたぁ・・・Money!
再び横ノリのリズムに体が揺れる。
Us and Them、Sing out状態で皆が大声をあげて歌う。

あっという間に2部終了を迎えてしまった。
大きな歓声と大きな脱力感に見舞われる。
ああ・・・どんなに疲れても来てよかったぁ!サイコーやなぁ。

第3部はアンコール。
まずは曲に入る前にメンバーが紹介される。
へぇ・・・Rogerの息子のHarry Watersがオルガンで参加していたのか・・・
もう空は日が落ちてステージから放出される光の攻撃に眼が忙しい
。まるでユニバーサルスタジオでのアトラクションのジョーズやアースクイックのような頬に突き刺さるような炎の煙突が上がる。「お金かかってるよなぁ・・・・」
サウンドは野外であるのに抜群だし映像も、照明も光も小物も。。。全てが全て一級品の絶品だ。
こんなライヴは何年ぶりだろうか???
勿論ライヴにはそれぞれのよさがある。
だが、£40でこれだけの体験が出来るのなら、これから野外も捨てたもんではない。
足腰を鍛えなおさねば・・・・

最終曲はComfortably Numb・・・昨年のライブ8での記憶が蘇ってきる。
欲を言えば、やっぱりギターはギルモアでないとなぁ・・・・
この曲のギターはやっぱり・・・
それでもデイヴ君のギターもギルモアに忠実に頑張っている。
結局、全セット中Rogerのソロからは2曲のみで、知識の薄いhirokoとしては助かった。
中でも大好きなWallからかなりの選曲だったので、もう大満足である。

2時間半あまりがあっという間に過ぎてしまった。
フィナーレで全員がステージでご挨拶。
名残惜しいがお終いだ。シェイクスピアのクレイジーな「真夏の夜の夢」だ。

マーブルアーチ側の出口へとのろのろと向かう。もう足腰はヨレヨレである。だが、興奮が冷めない。
他の観客たちも口々に興奮狂態を語り合う。素晴らしいの一言、これに尽きる。

テクテク途中で休憩しながら無謀にもホテルまで歩いて帰った。足は棒になっている。
ベッドになだれ込んで爆睡。
きっとマッセルバラに帰ったら、再びしばらくの間はプログレ、フロイドを聞く毎日が続だろう。

明日もまだあるんだ。The Whoが・・・・




FIRST HALF:

1.In The Flesh
2.Mother
3.Set The Controls For the Heart Of The Sun
4.Shine On You Crazy Diamond
5.Have A Cigar
6.Wish You Were Here
7.Southampton Dock
8.The Fletcher Memorial Home
9.Perfect Sense parts 1 and 2,
10.Leaving Beirut
11.Sheep.

SECOND HALF:

(Dark Side of the Moon.)

1. Speak to Me
2. Breathe
3. On the Run
4. Time
5. The Great Gig in the Sky
6. Money
7. Us and Them
8. Any Colour You Like
9. Brain Damage
10. Eclipse

ENCORE:

1.The Happiest Days Of Our Lives
2.Another Brick In The Wall (Pt 2)
3.Vera
4.Bring the Boys back Home
5.Comfortably Numb.


Andy Fairweather Low - Guitar
Snowy White - Guitar
Dave Kilminster - Guitar and Vocals
Graham Broad - Drums
Jon Carin - Keyboards
Harry Waters - Hammond
Ian Ritchie - Saxophone
Katie Kissoon, PP Arnold and Carol Kenyon - Background Vocals