

Neil Young Solo in Manchester
21,May 2003
21,May Manchester 2003
イングランドで何時も雨が降っているところ・・・マンチェスターである。
以前Malta共和国へのホリデイに出発する為にここマンチェスターを訪れたことがある。
やはりこの時も雨が降りしきっていた。
昨日の昼、感動のロンドンに別れを告げ、ユーストン駅から列車に乗り込んだ。
マンチェスターへはここから列車で2時間45分。
まだまだUKは緑の豊富な国である。
ものの20分ほどで見渡す限りの緑のじゅうたんに牛や羊が寝そべっている光景を目にすることが出来る。
hirokoの頭はロンドン3夜ですっかりと「Greendale物語」に洗脳されてしまっていたので、ちょっとしたこと、目にすることが何でもGreendaleに繋がってしまうから全く単純でしょーがない。
ふと窓の外を眺めながら、このあたりは今こそ平穏が戻ったかのように家畜たちが寝そべっているが、ちょいと前に口蹄疫病がここいらあたりを埋め尽くしたところである。
罪もない家畜たちが人間の作り出した病原菌に犯され、ことごとく焼却されてしまった。
あの生々しい映像が脳裏をかすめていく。
「もう二度とあんなことはあってはいけない、絶対に!」と長閑に草を食べている羊たちを見ながらそう思った。
マンチェスターではどえらく面白いホテルに宿泊した。
このエピソードは後日「マッセルバラ・Today」の方で紹介するつもりである。
ロンドンの3夜で盛り上がった感性がここマンチェスターでどのように変化するのかが楽しみでもあり、怖くもあった。
マンチェスターのカーリング・アポロも1976年にニールが訪れている。
その後はこの地では一切ライブは行われていないから、何と27年ぶりの御帰還ということだ。
会場はロンドンよりも一回り小さいとのことで、hirokoは期待が高まった。
今回のタイプのライブはより小さい会場の方が断然いい。
何せ人が多いと語りの静かな部分でノイズが耳につくからだ。
ロンドンは勿論ライブは素晴らしいものだったが、あまりにも人々が開演前にビールを飲み、インターバルまで我慢できず途中でトイレへと立ち上がる。
UKは寒い国だ。しかもロンドンは真冬並みの寒さで雨が降りしきっていたので、風邪を引いている者が多く、
至る所でごぼごぼげへげへと咳が飛び交う。
集中力が欠乏してしまう結果となる。
ハマースミスは素晴らしい会場であるが、座席がどえらく古く、ぎしぎしときしんでちょいと動いただけで、ギギギギギィーってな具合だった。
出発前にドイツのHamburgの音源を耳にし、ニールが観客に向かって「何て素晴らしいオーディエンスなんだ!
君たちは誇りに思わなきゃいけないよ」と絶賛していた。
すっかり気分を良くしたニールは彼等に「On The Beach」をプレゼントすることになる。
音源は完璧なまでの静寂に包まれていた。
それに比べるとロンドンは全く話にならなかった。
「今回はどうなんだろう?」
カーリング・アポロの周辺にはまぁーったく何んも存在しなかった。
ちょいとばかし早く着いたhirokoとクリスは夕食を摂る場所を探すのに苦労した。
早くもニールの黒いツアーバスが横付けされている。
パーキングの横にはPUBがあったので、開演前に恐ろしく込み合う前にと早めにPUBへ入り座席を確保する。
壁には一面にステージ・パスがデコレートされている。
段々と混み合ってきた。
hirokoとくリスの陣取った一角でお喋りが始まった。
隣のおじさんは今夜は何と一番前らしい。
斜めのおじさんは何とバッキー(アバディーンとインバネスの中間に位置する)から車で降りてきたスコティッシュ
だった。
このおじさんはチケットが入手できず、E−bayにて一枚£100で競り落としたんだそうだ。
「なぁ、この中で昨年のブリクストンに参加した人間っているのかい?おいら、二日目だったんだぜ!もう!ショックでよぉー!」
ここにもブリクストン2日目の被害者が存在した。
hirokoがにゅーっと手を上げた。
みんなは苦虫をかみ殺していた。
「でもね、ニール、ロンドンの初日で謝ったのよ!」
全く見ず知らずの人間とこうやってPUBで音楽を語り合える、このひとときがhirokoはとっても好きである。
会場内に入る。
明らかに小さい。
それに椅子がぎしぎしときしまない。
座席はど真ん中のサウンドボードのすぐ後ろだった。
暫くすると車椅子に乗ったニールの息子のベン君が特別席に現れた。
うわぁ!ニールそっくり!若かりしニールそっくりで男前だ!
えらくミーハーになってしまう。
一部がスタートした。
一部の内容はhirokoのGreendaleその1、その2そしてその3に掲載しています。
マンチェスター、最悪の極めつけをいってくれた。
これはニールではなく観客だった。
咳ゴボゴボの大嵐にトイレへの波。
極めつけがhirokoの隣の席のアホウだった。
このアホウは30代前半って感じで横にはこれまたアホウな顔をした女を連れていた。
このアホウは1部のこれからがって中盤の終わりあたりから、こともあろうにSKITTLEを食い出したのである。
SKITTLEというのはUKのお菓子で、見た目はマーブルチョコレート状の中身がハイチューって感じのものである。
こいつはhirokoも大好きなんだが、よりにもよって静寂を要求されるライブで会場内は飲食禁止令がなされている
にも関わらずこのアホウはスキトルを食べているのである。
食べる音は発生しないが、袋をきしませる音がhirokoのビンビンの五感に障る。
アホウが袋を手にして口に放り込み出した時、hirokoは思わず人差し指を立ててNONONONO!サイン示したのだが
通じなかったのかアホウはそれでもスキトルに執着する。
それでもこんなアホウでも、何とか音をさせないようにとしている努力が垣間見れる。何て小心者なんだ。
が、そんな問題ではない!
何故に今?スキトルを食べなければいけないのか?何故?開演前に腹ごしらえしてこなかったのか?
そこまでして食いたいもんなのか?インターバルまで待てないのか!
様々な怒りが怒涛のように押し寄せてくる。
「退場!」とREDカードをつきつけてやりたい衝動にかられた。
フットボールの審判のように黄色(警告)と赤色(退場)の二枚のカードが必要だ。
これからコンサートに行く時にはこのカードを携帯せねばいけねぇ。
全く何てアホウなんだ。サイテー!
一部が終わりを迎えた。
集中力が全く低下した。
このレインボー色のスキトルがhirokoのGreendaleをこなごなにしてしまった。
インターバルが入り、トイレへと向かった。
席に戻ったhiroko。
何か言ってやりたかったが、まぁもう済んだことや。
二部ではスキトルはやらんだろう。と思って寛容な思いやりをもって遣った。
ところがである。
このアホウ・カップルは二部が今まさに始まろうとした時、アホウ女が今度はギャラクシーを取り出してアホウ
男に手渡した。
ギャラクシーはチョコレート・バーでこいつらが持っていたものは、お徳用のもので、小さなギャラクシーが入った
袋物だったのだ。
どーしてインターバルで食わずに?始まってから食べなければいけないのか?
そんなに腹が減ってるんやったら、とっとと外へ出てレストランへ行けばいいのだ。
これを見た瞬間、hirokoはメガホンを持って立ち上がった・・・うそうそ!
メガホンこそは持たなかったが、hirokoは又人差し指を立てて、「音はさせないでちょーだい!」と言って睨んだ。
さすがのクリス君もこのスキトルでイライラしていた。
クリス君もにょぉーっと首を出して「音はさせないでくれ!僕達は遠くからこのライブを見に来てるんだ!」と
強く抗議した。
この小心者のアホウ男の方は、やっぱり自分がやっていることがいけないことだと分かっていたんだろう、「ゴ・ゴメンナサイ!」と
えらく縮こまってしまったのだが、女は「何が悪いの?」と無実の顔を作ってアホウな顔を更にアホウにして驚きまくっている。
ギャラクシーは鞄の中に戻された。
あーあー、やれやれである。
ちいとは静かになるだろう。
二部に突入した。
この夜がhirokoとクリスのおっかけの最終日。
ここは怒りを静めて楽しまなくっちゃ!
気分を切り替えた。
多分ロンドン初日のセットリストとなるだろうなぁ・・・と予想。
ららららららららららぁー。
やっぱりLotta Loveで始まる。
Expecting,Old Man、Don't Let IT、とやっぱりロンドン初日となりそうだった。
Harvest Moonの始まる前、リクエストの嵐が始まった。
「好きな曲をやってくれ!ニール!」
大きな拍手が沸き上がり、ニールはここでまたまた「リクエストの全部やれたらいいよ。MATRIXだったら出来るんだろうがな・・・」
と笑いを誘う。
ニールはやっぱりこれは僕の婆ちゃんの一番のお気に入りなんだと紹介し、ハーヴェスト・ムーン。
お次は何だろう?
ニールはハーモニカのチューンを合わせた・・・・Afterに行っちゃうんだろうと思っていた。
ところがうーんと考え込んだニールは突然気が変った。
ラリーに12弦ギターを持ってきてくれ!と頼む。
およよ?
「ちょっと待ってくれ・・・」と観客に告げる。
何が始まるんだ?
12弦ギターの心地よい音がじゃぁーん!
おいおい!来たぜ!
クリスがまたしてもぶるぶるしている。
「Cotez」に突入した。
After The Gold Rushが始まり回りからちょいとした失望のため息が漏れる。
こいつが来ればラストであることを既にオーディエンスは心得ていた。
アンコールのHeart Of Gold・・・心臓の底までハーモニカが響き渡る。
hirokoにとっては高校時代に初めて耳にした名曲である。
この衝撃から何十年に渡ってニールが私の心、心の支えであったとも言える。
いろんなことがあったあたしの人生。
いつもこの曲をきいていた。
嬉しい時も、悲しい時も・・・・
ハーモニカはあまりにも切なく響く。
鼻柱に涙が溜まり出した。
祭りの後の寂しさがマンチェスターの街を被い尽くす。
冷たい雨と一緒に・・・・・
First Set "Greendale"
1.Falling From Above
2.Double E
3.Devil's Sidewalk
4.Leave The Driving
5.Carmichael
6.Bandit
7.Grandpa's Interview
8.Bringin' Down Dinner
9.Sun Green
10.Be The Rain
Second Set
11.Lotta Love
12.Expecting To Fly
13.Old man
14Don't Let It Bring You Down
15.Harvest Moon
16.Cotez killer
17After The Goldrush
Encore
18.Heart Of Gold