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6月の花嫁、女性なら誰もが夢見るジューンブライド
クリス君の母方のMacraeファミリーの5番目の娘、クリス君のおばさんに当たるフローラ(緑のドレスのママ)と長年海軍の船長をして世界中を航海していたキャプテン・エリックの一人娘のレイチェルの結婚式がインバネス郊外のBunchrew House Hotelで賑やかに行われた。
ここ数日のスコットランドは雨が続いて、からりと晴れ上がったお天気とはいえなかったが、まぁ、スコットランドでお天気を保障することはできない。
親戚筋で次女のクリス君のママのノーラとは一番仲のよい妹のフローラとキャプテンは唯一人親戚筋でアジア系のhirokoに対していつも気を配ってくれてとぉーってもフレンドリーなので、hirokoのお気に入りの義理のおじさん、おばさんである。
マクレー家のルーツはスコットランド西海岸のフォートウイリアム出身の今は亡きおじいちゃんのクリストファー・マクレーそしてヘブリディーズ諸島出身のおばあちゃんレイチェルアン・キンガード。
共にゲール語を喋る両親の元から全部で6人兄弟。
ベラ、ノーラ、ジミー、ドナルド、フローラ、リディア。
ベラはスイスとテネリフ島に住み、ドナルドはカナダ、あとはインバネスに住んでいる。
まぁ6人も兄弟が」いればそれそれの相棒と子供たちまたその相棒と・・・めたくその大ファミリーでもっていまだに名前と顔が一致しない人もいるが、ハイランダーでしかもルーツは西海岸とあって、誰もがとぉーっても陽気でフレンドリー。
インバネス郊外のBunchrew House Hotelはつい最近5ツ星に昇格した由緒のあるホテルで、一流のシェフが腕を振るって、ゴージャスなお料理が用意されている。
さて・・・花嫁のレイチェルは39歳。
インバネスのヘアーサロンで美容師をしていて、約7年前に独立して自分のお店を経営しているとっても快活で楽しい人。
AC/DCの大好きなヘビメタ少女だったおてんば娘さんだ。
ずっと独身を通すものと思われていたのだが、つい2年前にパパのキャプテン・エリックがあごの周辺を癌に冒され、その命も危ない状態だった。あごの骨を取り外して、足の骨を削って移植した。
長い闘病生活で彼女も心を決めたみたい。パパの生きているうちに花嫁姿を見てもらいたい・・・とびっきりゴージャスな姿を見てもらいたい。そんな彼女の思いが今日のウエディングに暖かくそしてやわらかく演出されていた。
なかなかフローラとキャプテン・エリックのカップルも花嫁花婿に負けないくらいステキだった。
花婿さんのアラン君は38歳。
ひとつ年下のオーランド・ブルーム似のハンサム。
16年前に父親を亡くし、母親が弟と二人を育て上げたことを心から感謝して、レセプションのスピーチで皆を感動させてくれた。
午後2時半、ホテル内のバンケット・ルームで花嫁と花婿の登場を待つ。
ハイランドの結婚式らしくバグ・パイパーを先頭に目を見張るほどの真っ青?いや光の加減では紫にも見えるスコットランドの国花のシスル(あざみ)の色を基調にしたゴージャスなドレスに包まれたレイチェルが船長の制服姿のエリックに誘導されて式場に入る。
思わずため息だ。きれいやなぁ・・・。
美容師っていつも人の頭をきれいにしているくせに自分の頭はボサボサという人が多いのだが、レイチェルはいつも出会った時はそのときそのときのステキな髪型をしている。
今日も柔らかなウェーブにトップは金色のメッシュでまるでリボンをしているかのよう・・・
この人は本当にセンスがいい。
そしてやっぱりセンスのいいお店は大繁盛しているらしい。
この一家の牧師さんが(レイチェルの洗礼をしてくれた)はるばるグラスゴーからきてくれて、今日の式を勤めてくれたそうだ。
式が終わって、ケーキカット。
このケーキはクリスのママ、ノーラからのプレゼント。
シンプルな4段フルーツケーキ。そしてよぉーっく見るとこのケーキのトップにペアの猫のオーナメントが・・・
これはキャプテン・エリックがアイスランドを旅行した際に店頭に飾られてあったのを人目で気に入って「いつか娘が結婚する時にはこの
オーナメントをケーキのトップに・・・」とずっとその日が来るまで暖め取っておいたものだそうだ。
なんか・・・父親の娘に対する深い愛情がしみじみと感じられた。
ロマンチックなパパだよねぇ。
しかもこのネコちゃん、レイチェルそっくり。
ホテルのガーデンで写真撮影後、レセプションに移る。
各テーブルに設置されたシャンペン・グラスにこれまた粋なバタフライが・・・
これもまたレイチェルお気に入りのバタフライ。
彼女がアレンジして注文をかけたものらしい。
今日のドレスにぴったり。
何からなにまでセンスが光っている。
そおして記念のポートワインのミニチュラボトルにはレイチェル&アランの名前入り。
とぉーってもかわいい。
さて、今はどうなってるのか知らないが、2度3度と衣装を変えねばならん、まるでショーみたいな日本の花嫁さんは大変だ。
そのほとんどが貸し衣装だろうが、スコットランドではほとんどの花嫁さんはドレスは母からの受け継いだものをアレンジしたり、買うかである。
一生に2度3度ウエディングドレスを着る人もいるが、まぁフツーは一生に1度のウェディングドレス。
だからドレスを買って、その後は裁断しなおしてイブニングドレスにしたり、娘に残しておいたりする。
今回のレイチェルも自分でデザインして注文したもの。
日本のように何度も衣装チェンジがないから、一生に1度のウェディング・ドレスを出来るだけ長く着ていられるってわけである。
なかにはレセプションでさっさと軽装に着替えちゃう花嫁さんもいるようだが・・・
ウェディング・ミールはスターターがスモークサーモンとディルのチーズソースのサラダ、そしてメインはチキンのホワイトワインソース、デザートはチョコレートケーキ・・・リッチでいて品のある食事だった。
デザートを終えたところでスピーチに入る。
まずは花嫁の父、キャプテン・エリック、そしてフローラ、驚いたことに花嫁や花婿もスピーチ。
花婿のアランも照れながら「こんな美しい花嫁と結婚できるなんて、僕は世界中で一番幸せな男だ」なんて台詞をさらりと言えちゃうのがやっぱり西洋なんだなぁ。と実感する。
レイチェルのスピーチでは今は亡きおばあちゃんのレイチェルアンが「あなたの花婿はアランって言うでしょう」と言った言葉どおりになったことを今にして新たなうれしい驚きとして話してくれた。
スコットランドの西海岸の人々には時として何かの能力が備わっている人が多いと聞くが、まだ在命中にクリスが祖父母を何の連絡もなしに訪れた時にもレイチェルアンは大きなケーキを焼いていつも待っていたという。
「今日あなたが来るってわかってたわよ」と涼しい顔をしておばあちゃんは言うんだとクリスもいつも驚きながら話してくれたことがある。
きっとおじいちゃんもおばあちゃんも天国から今日の素敵なレイチェルとアランを祝福してくれていることだろう。
食事が済むと、ひとまず休憩となり、バンケット会場が生ライヴの舞踏場となる。
スコットランド人はとにかく音楽と踊りとアルコールが好きな民族である。
この3つは欠かせない。
特にハイランドではケイリーの民族ダンス、スコットランドのフォークダンスを生で見れちゃうからワクワクしていた。
hiroko。もクリスもまったくソーシャルダンスなどとは無縁。
アバディーン時代に一度だけDrニール君(レズ)に無理やり引っ張り出されたことがあったきりで、11年になるわが亭主と踊ったことがないのである。
勿論コンサートなどでノリノリでは踊るわけだが、こーいうソーシャル・ダンスはまったく知らないのである。
長男イアン、次男アラン、そしてノーラまでも踊っている。うそみたい。おもしろぉーい!
今夜もhiroko。は踊らないぞ。と決めていたが・・・・
生バンドが「ハーヴェスト・ムーン」を演奏し始めた。
クリス君の目が光り、hiroko。の目も光った。
「奥さん、踊っていただけますか?」とクリス君。
「「はいな!喜んで!」とhirokoは腰を上げて、踊らないhirokoの定説は吹き飛んだ。
このハーヴェスト・ムーンはどもう人を踊る気にさせるみたい。
ベラのパートナーでスイス人のラルフの「僕は踊れないぞぉー」でずっと椅子を暖めていたのだが、ふと見るとラルフまでも踊っているではないか!まったく不思議な曲だなぁ。
ライブ生演奏のパーティーは延々と深夜の12時半まで続いた。
リラックスして親戚一同との入れ替わり立ち代りのお喋り・・・おいしいワイン、軽食も用意されて、楽しいひと時があっという間に過ぎていく。
お転婆レイチェルもそそくさとAC/DCのT-シャツとジーンズに着替えて・・・と思いきや、彼女はずっとドレスを着てエレガントな新妻レイチェルに徹していた。
Rachelとアラン、本当におめでとう!